こんにちは。広島県福山市にあるカウンセリングサロンdropple代表の森下です。
人生の価値とは、ACTの専門用語で、「自分の人生にとって大切にしたい生き方、指針」です。
例えば私のことで言うと、私はカウンセリングの敷居をもっと低くして、気軽に通ってほしい。そのために、心理カウンセリングの方法だけでなく、他の方法も取り入れたいと考えていました。人は悩んだ時、友達など身近な人に相談する以外にどこに相談に行くだろうかと考え、占いについて学んだ方がいいかと思ったこともあります。私自身がどの方向に進んでいくのがいいのか迷い、何のために私が開業したか、何を価値としているかを考え直したことがありました。そもそもなぜ自分は対人援助をそれほどまでしたいんだろうかとも考えました。
自分が人生において最も大切にしたいのは、”私自身が幸せであると思えることを追求し続ける”ということでした。私自身の幸せという大枠の中には、もちろん自分が幸せと思えることを自分にすることもありますが、身近な人の幸せに貢献できていること、自分が仕事で出会うクライエントさんが自分を幸せにするために貢献することというのも含まれていて、すべてが調和されていることが”私の幸せ”なのではと。幸せを追求するには、自分の持てる最大限の努力、最善を尽くすことではないかと思いました。
自分に出来る最大限を尽くすことが自分を幸せにすることにつながると思ったとき、占いを新たに取り入れるのではなく、自分の持つ直観力や感覚的に感じるイメージや言葉を活かしてクライエントさんに還元する事をしたいと思うようになりました。私は見えないものやその人の持つエネルギーの様なものを感じるときがあります。不確かで非科学的ですが、その直感や感覚に照らし合わせてその人を理解しようと努めると、つじつまが合うことがあり、これを活かすことでもっとスピーディーにポジティブな変化が起こるのではないかと思ったのです。
ただ、直感や感覚というものは心を科学的に解明しようとする心理学の枠組みから外れてしまうので、これをすることで批判を浴びるのではないか、私は今と違う何かになってしまうのではないかと不安になって悩みました。これは実際に言われていることでは無い、自分の中にある自分を批判する思考にすぎません。でも、実際にあったら自分はダメージを受けると思うとそれをオープンにするのも怖いです。
そういう時にも、私にとっての指針が明確であれば、不安や恐怖、自分に制限をかける思考の言うことを聞いて何もしないままでいるのか、思い切ってやってみるかを選び進めることが出来ます。私は自分の幸せを追求するために、目の前の人に最善を尽くしてみたいと思ったので、思い切ってスピリチュアル的と思われることも含めてやってみようと決断しました。
こんな風に、自分にとって人生の価値がどんなものであるのかを明確にしたとき、私たちは自分の人生に起きるあらゆる心の困難や感情の波を受け容れて乗り越える羅針盤を持って突き進むことが出来るようになるんです。それは感情をむりやり押し込むとか無視することとも違う、感情を受け容れて思考と距離をとりながら、自分らしく生きることを追求し続けられる方法ではないかと思います。
悩んで苦しんでいるとき、自分が沼にはまっている事には気づきにくいですが、少し冷静になった時、自分が本当は大切にしたい生き方は何だろうと掘り下げて考えてみると、今の状況を抜け出す突破口が開けるかもしれません。