こんにちは。広島県福山市神辺町にあるカウンセリングサロンdroppleの森下恵加です。
「創造的絶望」という言葉について今日はシェアしたいと思います。創造的絶望という言葉は、マイナスとプラスが合わさったような言葉の組み合わせですよね。文字通り、本気の絶望ではありません。目からウロコの体験に近いと私は思っています。
悩んだり困っている出来事がおこると、誰しもそれに対処しようとしたり、乗り越えようとします。頭に浮かんでくる考え(思考)にとらわれて、「もし〇〇だったら」「自分があの時△△したせいで今頃」と、悩ましい出来事について考え続けることは、私にもあります。心配が増すと、眠れなくなったり、ハッと急にドキドキすることもあるし、「考えない方がいい」「心配しすぎるから不安定になるんだ」と考えることをやめようとすることもあります。また、特にネガティブな感情は、早くその感情を鎮めようとあらゆる努力をする方もおられるでしょう。「平静が一番いい」「安定することは気持ちが何があっても揺らがないこと」と、感情と戦う方もおられると思います。
そこで振り返ってみてください。なんのために、どんな風になりたくて思考や感情と戦っていたのか。
そして、何とかしようと抵抗したり抗おうとした結果、なりたかった自分の状態になったかどうか。
悩みの大小によっては、うまく成功することもあります。でも思いつめるようなことや、いつも頭の片隅にあるモヤモヤは、何とかしようとすればするほど、それが小さくなったりせず、そのままの大きさでそこに居座っていませんか?思考や感情と戦おうとすればするほど、「まだイライラが収まっていない」「まだ不安が残っている」とそのことに注目し続けてしまうのです。
創造的絶望は、これまでのやり方が、思考や感情をコントロールする方法として役に立っていないことに気づくこと、また人生には苦痛や困難が伴うことが自然で、その都度自分の思考や感情が揺れ動いたりするのは当たり前のことであること、思考や感情をコントロールすること自体が難しいことを受け入れることです。
「何をやったって所詮自分はどうにもならないくらいしょうもない人間ってことね」と自分についてあきらめることではありません。「創造的」というポジティブな言葉が示すように、これまでの方法は、自分の望んでいる方向性にあったものではないから、別の方法を探してみようと、前向きに感情や思考と戦うことを放棄することを指します。そのために、不毛な戦いをやめることから始めるのです。
クライエントさんの中には、これまでの経験からくる物の考え方やとらえかたの偏りや、自分に対するネガティブすぎる評価などから路頭に迷っておられるような方がおられます。創造的絶望は、自分がどこで迷っていてどこを目指したいのかを地図で確認する作業の一つだと思います。「それでいままでこうだったんだ」「たしかに望んだことに効果なかったかも」と目からウロコの体験があると、別な方法に向けて試す意欲が出てきたり、本来の目指す方向に前進するために何をすればいいかを考えるきっかけにもなると思います。

